サンクトペテルブルグ芸術巡り③【エルミタージュ美術館⑵】
ロシアのサンクトペテルブルグにやってきました。
エルミタージュ美術館
新エルミタージュ2階にはイタリア絵画のコレクションがあります。
ダヴィンチの間
ダヴィンチの間は、ニコライ一世の書斎だったところです。
1490年ごろの作品です。
エルミタージュの最高の逸品と言われます。弟子の作ではないかとの説もありましたが、作品の質の高さやデッサンが現存することによってダヴィンチの作品に間違いないとされています。リッタとは19世紀にこの絵を所有していたミラノの公爵のこと。
比較的初期の、1478年の作品です。
元の所有者の名をとってこう呼ばれています。現存の数少ないダヴィンチ真作の一つと言われます。母子の心理的な結びつきを表現した、当時の聖母子像としては画期的な作品と評価されてるらしい。
1490年頃の作品と思われます。
ラファエロの師匠にあたる画家です。聖セバスティアヌスの肖像は、堂々と裸体を描けるということで、当時から人気のモチーフでした。
ラファエロの間
ラファエロの間です。ルネッサンス芸術をモチーフにした室内装飾となっています。
1500年ごろの作品です。
ラファエロの若い頃の作品です・・というもののラファエロは若死にしてますから、すべて若い頃の作品になっちゃうんですけどね。
師匠のペルジーノの素描を元に制作した作品で、聖母は当初は書物でなくザクロの実を持っていたそうです。(書きかえた)ラファエロの最初のトンド(円形型)絵画とされています。
1506年の作品です。
「コネスタビーレの聖母」の後に描かれた作品で、だいぶ画風がルネッサンス(フィレンツェ)っぽくなりましたね。聖母子の横にいるのは、髭のない聖ヨセフらしい。
ラファエロの回廊
エカテリーナ2世は、ヴァチカン宮殿の回廊に描かれたラファエロのフレスコ画を気に入り、その複製を注文し、それから、エルミタージュにヴァチカンを模した回廊をわざわざ造り複製絵画を完璧にはめこんだのです。
今ではヴァチカンのラファエロのフレスコ画の原画は部分的に失われてしまったので、非常に貴重なものとなっています。
レンブラントの間
レンブラントの間です。エルミタージュの看板の一つが、レンブラントのコレクションで20点以上の作品があります。
1634年頃の作品です。
幻想的な肖像画で、フローラのモデルはレンブラントの妻のサスキアでした。
1650年代の作品です。
レンブラントは、年配の男女の肖像画を多く残しています。これは近所のユダヤ人街の顔見知りの老人を描いたとか。
1636年頃の作品です。
この作品は1985年に不届きな来館者に硫酸をかけられてしまい、それ以来エルミタージュ美術館では液体の持ち込みが禁止されました。今でも完璧には復元できていないそうです。
1634年頃の作品です。
オランダ総督の依頼によって描かれた福音書をテーマとするシリーズのうちの一つだそうです。
1645年頃の作品です。
西欧絵画伝統の「聖家族」をテーマにしながら、オランダの貧しい家庭の一部屋を描いています。
1660年〜1665年の作品です。
レンブラント晩年の、最後の大作と言われます。レンブラントは息子に先立たれているそうで、そのような個人的な心の痛みもあったのかも。
1635年の作品です。
ちょっとピンボケしてたので鮮明な画像を拾ってきました。
ここからスペイン絵画です。
1614年の作品です。
エル・グレコの最晩年の作品です。右側の聖書に手を置く聖人がパウロ、左側の手に天国の鍵を持つ聖人がペトロです。
1650年代の作品です。
ムリーリョはセビリアの街の子供達を描いた風俗画を多く残しています。それらは母国スペインには一つも残っておらず、各国に散逸しているようです。
1650年代の作品です。
1658〜1660年の作品です。
1811年頃の作品です。
スペインの女優で、わずか36歳で早逝したサラテという女性の肖像画です。彼女の死後に、息子からの依頼で仕上げたそうですね。
128室には「コリヴァンの飾り鉢」があります。
一枚岩の碧玉でできています。1843年にアルタイ地方の研磨工場でつくられたそうです。
ヴァチカンにあるやつですね。
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