静岡県立美術館巡り
静岡県立美術館は9月6日から改修工事に入っています。その前に見学した際のレポです。
JR草薙駅
美術館へは静岡駅からも草薙駅からもバスが出ています。
静岡県立美術館
あっさり到着しましたが、まだ開館前でしたね。
彫刻プロムナードを散策していきます。
柳原義達「道標・鳩」
佐藤忠良「みどり」
掛井五郎「蝶」
清水九兵衛「地簪」
山口牧生「四角柱と丸い石」
舟越保武「杏」
そろそろ開館時間になったようです。
ここがエントランス。古代エジプト展は江戸東京博物館に来てたのが巡回してきたのですね。
静岡県立美術館は充実した彫刻のコレクションで知られます。
ポール・ゴーギャン「オヴィリ」
ゴーギャンは画家としての知名度の方が圧倒的に高いですが、彫刻作品も印象的なものを残しています。
ヴィルヘルム・レームブルック「女のトルソ」
ジャック・リプシッツ「母と子」
アリスティッド・マイヨール「イルドフランスのトルソ」
エミール=アントワーヌ・ブールデル「ロダンの肖像」
カミーユ・クローデル「波」
ロダンの弟子であり愛人でもあったが、最後は精神のバランスを崩してしまった女性彫刻家。伝記映画ではイザベル・アジャーニが演じて、まさにハマり役でした。
さあ、ここが目玉の「ロダン館」です。
1994年に開館した、日本でも有数のロダン・コレクションです。
自然光が注ぐ、ラグビーボール状の建築です。
オーギュスト・ロダン「《カレーの市民》ジャン・デール」
英仏百年戦争の英雄である六人の市民像の制作を、カレー市はロダンに依頼しました。
ところがロダンが制作したのは英雄像とは正反対の、嘆き、苦しむ人間像だったのです。
オーギュスト・ロダン「《カレーの市民》ジャン・ド・フィエンヌ」
オーギュスト・ロダン「《カレーの市民》ピエール・ド・ヴィッサン」
オーギュスト・ロダン「《カレーの市民》ジャック・ド・ヴィッサン」
オーギュスト・ロダン「《カレーの市民》アンドリュー・ダンドル」
オーギュスト・ロダン「《カレーの市民》ユスターシュ・ド・サン=ピエール」
オーギュスト・ロダン「ホイッスラーのためのミューズ」
オーギュスト・ロダン「地獄の門」
1880年フランス政府によって依頼された、ダンテの「神曲」をテーマにした作品です。
「考える人」がいますね。
後に独立した作品として制作し、これも代表作となっています。
ロダンはダンテの「地獄篇」に焦点をあて、永遠の罰に苦しむ200人以上の人物像を表現しました。
発注者に納められず、生前はブロンズ像に鋳造しなかったことから未完であると考えられています。
現在、世界には計10点の「地獄の門」が存在します。東京では国立西洋美術館で見ることができます。
オーギュスト・ロダン「《影のトルソ》」
オーギュスト・ロダン「考える人」
元々は「地獄の門」の一部。
その後、1888年に「詩人」のタイトルでコペンハーゲンの展覧会に出品されました。
詩人ダンテのイメージと重なります。
縮小版も作られましたが、この拡大版のサイズはロダンの生前から人気を博しました。
このサイズは世界で21体あり、日本国内だけでも4体存在します。
ショップです。
カフェ「ロダン・テラス」
美しい池を眺めながら食事できます。
テリヤキチキンライス食べた。
JR静岡駅
オーギュスト・ルノワールとリシャール・ギノ「勝利のヴィーナス」
静岡駅前のルノワールの彫像は、以前来た時に撮影失敗(ブレ)してしまったために、撮り直しに来ました。新幹線発車までの10分の空き時間を利用して再撮影。
オーギュスト・ルノワールとリシャール・ギノ「洗濯する女像」
ルノワールは70歳前から彫刻に取り組みました。しかし晩年のルノワールはリウマチに侵されており、体の自由がききませんでした。
そこで若手彫刻家・ギノに棒で指示を出すスタイルで共同制作を続けたそうです。
静岡のまさに彫刻巡りの旅でした。